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フェレットの診療

フェレットは犬と近縁なため、犬に感染する伝染病(フィラリア、ジステンパー)がフェレットでも感染します。特に犬ジステンパーウイルスは致死率が非常に高いため、確実にワクチン接種をする必要があります。高齢時には副腎の病気が多く起こります。

 

 

予防


 

・フィラリア予防

 

犬と同様、フェレットでも感染してしまいます。心臓に寄生した犬糸状虫により心不全、呼吸困難、貧血などを発症する怖い病気です。

予防薬は月一回の投与を基本として、概ね5月末から11月末(計7回)の投与を推奨しています。犬では毎年春の投薬前に血液検査を行い、フィラリアの感染が無いことを確認した上で予防薬を処方しますが、フェレットの場合、春の血液検査は必須ではありません。

 

・犬ジステンパー予防接種

 

フェレットは生後2ヶ月頃、国外のファームにて必ず1回の予防接種を受けます。ただし、1回のワクチンだけでは効果が不十分で、感染した場合に発症する可能性が高くなります。

よって1回目の接種以後は、3〜4週間おきに、少なくとも3ヶ月齢を超えるまで繰り返し接種することが推奨されています。

 

犬ジステンパーウイルスのフェレット専用ワクチンは国内での使用が規制されているため、犬用のワクチンを使用します。国内で使用されている犬用ワクチンではジステンパーのみ含まれるものがないため、2種類以上のワクチン株が含まれた混合ワクチンを使用します。

 

ワクチン接種後、稀にアレルギー反応(下痢、嘔吐、低血圧等)を起こすことがあります(おおよそ30分)。もし接種後に体調を崩すような場合はすぐに動物病院にご連絡ください。

 

リンパ腫


フェレットはリンパ腫という腫瘍疾患を好発します。動物の体には、いたるところにリンパ節と呼ばれる小さなしこりが点在しており、その中にはリンパ球という白血球の一種がたくさん見られます。本疾患はこのリンパ球が悪性の腫瘍細胞になったものです。リンパ節の腫大が、体表もしくは体内で起こります。

体表のリンパ節が腫れた場合は、発見が早くなりますが、体内で腫れている場合は外見上わかりませんので、超音波検査(お腹の中)やレントゲン(胸の中、肺野)を用いて発見します。治療せずにいると次第に元気食欲が低下して死に至ります。

リンパ腫の場合は、治療の際、外科手術がほとんど適応になりません。リンパ球はもともと体中を移動しているので、腫れているリンパ節だけ切除しても、体内のほかの場所にガン細胞が残るためです。ですので、治療する場合は抗がん剤の使用がメインになります。数種類の抗がん剤を組み合わせて、副作用と効果を見ながら投薬量や投与間隔を決めていきます。

 

副腎腫瘍


フェレットの腫瘍疾患の中で、最も多く遭遇するのが副腎の腫瘍です。全身の脱毛が起こったり、おしっこが出ずらくなったり、貧血を起こして元気食欲が低下したりなど、いろいろな症状を起こします。

お腹の中の副腎という臓器が腫瘍になったもので、治療のためには外科的に腫瘍を摘出するか、ホルモン製剤の注射により内科的に症状を抑えます。

外科では根治に近い状態が得られますが、手術に伴うリスクが高くなります。内科治療の場合、リスクは小さいですが、腫瘍そのものを無くすものではありません。1、2ヶ月に1回の皮下注射の治療になります。

どちらを選択するかは、その症例の状態により判断します。

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